古美術良

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 What is edo kiriko?

『江戸切子』

それは江戸時代の終わりに江戸で始められたカットグラス工法のガラス製品のことをいいます。

特徴はその名の通りの「切子細工」。

透明な鉛ガラスに細工された切子は鮮明ではっきりとした仕上がり。

江戸の花火のような粋な華やかさがあります。

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細工文様と江戸の人々

面白いのはその切子細工の文様。

例えば「八角籠目文」は八角に編まれた籠の目を模した文様。

そして「芯有り蜘蛛の巣紋」は張ってある蜘蛛の巣を模した文様。

普段の生活の中にある籠や蜘蛛の巣をガラスに刻み込んだ当時の人々。

キラキラ輝くこの文様は当時の人々が見つけた日常の美しさを物語っています。

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1.魚子紋(ななこもん)

2.芯有り蜘蛛の巣紋(しんありくものすもん)

3.八角籠目紋(はっかくかごめもん)

4.底菊紋(そこぎくもん)

5.笹の葉紋(ささのはもん)

6.矢来紋(やらいもん)

江戸切子麻の葉文小判形小付鉢 『秀石』作 共箱

江戸切子笹の葉文台付珍味入 『秀石作』 共箱

江戸切子籠目文舟形小付鉢 『秀石』作 共箱

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江戸切子花縁総籠目文角八寸皿 『秀石』作 共箱

江戸切子芯有り蜘蛛の巣文花縁鉢 明治大正時代

江戸切子木の葉文ぐい吞 『嶋田勇』作 共箱

written by Shinkai /Design and photos by Igarashi